テレパシー、シンパシー、エンパシー

保育や幼児教育の研修を受けると、多くの場面でエンパシーの言葉が増えている。
多くの日本人は「エンパシー=共感 」という認識だ。

でもちょっと共感といには、胸につっかえるものあるなと思っていた時に、Cha Cha Children(旧茶々保育園)の理事長の迫田先生から教えていただいたのが、

テレパシー=超能力に近い通信、身振り手ぶりで心に伝える
シンパシー=同じものをみて感動したり、同じ境遇においてする共感
エンパシー=「ちがうこと」を前提とした理解

テレパシーは超能力なので置いておくとして、シンパシーとエンパシーの違いがはっきりしています。シンパシーは仲間意識=同じ境遇からの共感で、エンパシーは違うことが前提で理解していくのです。

これが共感という言葉にはない概念だと思います。

イギリス在住の元保育士である作家のブレイディみかこさんの著書「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の中で、主人公である筆者の息子さんが、「エンパシーとは何か?」という先生の問いに、「他人の靴を履く」と答える場面がある。

これはイギリスのことわざで、他人の靴を履くこと(to put yourself in someone’s shoes)という他人の立場に立ってみるということ。

このエンパシーは英語で言うとabilityの位置付けです。と言うことは、後天的に身につけていける能力と言うこと。

子ども同士、保育者と子どもとのやりとり、ご家庭の中で、どのようにこのエンパシーを身につけていけるかは、相手が子どもであっても「違う一人の人間」と言う意識がとても大切ですね。